説明
開発背景
<はじめに。。。>
Wanderingは読んで字のごとく、このYM Back Packは「Wandering =さすらい~放浪」をテーマにしております。2023年のテーマに即した形でリリースをもくろむそんなザックになります。
2022にリリースしたYM Back packは容量的には小屋迫に適したサイズで、パッキング次第ではテント泊も勿論可能です。でも手持ちのテントがノーフレームであることやシュラフも軽くてあたたかいFP(フィルパワー)のものでまとめないとテント泊は中々難しいというお声もある中でやはり万人が使いやすい、そしてさっと背負ってWanderingらしく、「どこ吹く風」を感じてもらいながら色々な山遊びに使ってもらいたいと思い作成に踏み切りました。
<開発スタート>
2019年に開発スタート?というか40Lクラスを目指し、、、
その後しばらくは試作三昧。その間YM SacocheやMinimal walletに着手してバックパックは一旦保留。。。いつか自分が納得する形に、、、そしてそれがゆっくりと時間かけて取り掛かれるように。。。
そして生まれたのがYM Back packでした。
1stのザックはとにかく日帰り~ファストハイクに使い易いザック。
ここが目標でした。
僕のライフスタイルでは子育て真っただ中で長期縦走には中々出かけられず隙間時間をどう使えるか?それが開発背景になり(MOUNTDOORのスタートもこれがコンセプト)1泊に十分だけどそれを詰め込んだ日帰りが出来て、あわよくば一泊できちゃう。そんなザックに仕上がったが1stのYM Back packです。
その後ほんの少ーしライフスタイルが変わり2泊は出来そう??そうなるといよいよ。。。
そう温めていた40L~クラスのバックパックへ着手できる。。。そうとなれば今考えているものをいったん全部サンプルに出して(output)、それを担いでInputしようと思い先ずはとにかく出し切りました。
是非その開発したプロダクトをご覧ください。
YM Back pack wandering
仕様
- 容量: 約40L
- 生産品重量:①ECOPAK200D 約630g (腰ベルト込みで695g) / 背面パッド+ベルト込み 745g程度 ②Ultra200 約560g(腰ベルト込みで625g) / 背面パッド+ベルト込み 675g程度
- 背面Size: M / L (背面長さとショルダーパッドの長さ違い)
- 推奨荷重 約9kg (ザイル込み荷重18kgで雪山テストを実施しクリアしていますが各部位に劣化が見受けられました)
- 本体防水生地:ECOPAK200D / Ultra200 (本体以外は防水生地と記載しておりませんので防水生地では御座いません)
- フロントストレッチポケット:Ultra™ stretch – UHMWPE /6-6ナイロン/ ライクラ (撥水加工ナイロンストレッチ生地)
- 背面~ショルダーパッド:ダブルラッセルメッシュ+420D OXナイロン
- ボトム(サイドポケット含む):コーデュラ高密度420Dナイロン
- ナイロンテープ:本橋テープ-薄口高密度ナイロンテープ
- ファスナー:YKKアクアガード
- バンジーコード
- ※仕様は予告なく変更しますので予めご了承ください。
<ボディカラーと生地>
2023リリースの本体で使用しているX格子のECOPAK200Dのブラッ
以下はECOPAKの色味参考です。
・屋外撮影
※日当たり
※日陰
左からブラック/ホワイト/コヨーテ/R-グリーン。Rグリーン
・室内
※表
※裏
左上からRグリーン/コヨーテ
右下からホワイト/ブラック
こちらは表、裏を撮影しております。
※生地の「ロット」で表面加工の仕様が変わる場合(製造ロット間の誤差や仕様変更)もご
ホワイトの格子が青っぽく見えますが格子は全て青になります。
他の色は青の色味が中に溶け込んでしまっておりますのでそのよう
カラーは今ご覧になっている画面や撮影環境によって見え方が異な
※イメージと異なる、というお申し出はオーダー前の注意事項にも
以下はUltra200(Web限定)です。表面は「織物=Woven」になっております。
注:Ultra200は商品画像のみでご確認ください。
特長
1: サイズ
M: コヨーテ / L: ホワイト
容量は変えず「背面長さ」でサイズ分けをしております。ショルダーパッドの付け根の位置がMサイズはLサイズよりも低い位置についており、ショルダーパッドの長さもMは少し短くなっております。
1-1: 背面長さ
- Mサイズ 約 47cm前後
- Lサイズ 約 52.5cm前後
※赤線部が背面長 / 縫製公差は±数cm程度御座います。
1-2: 容量
アナログですがザックにポリ袋を入れて500ml計量カップで「水を70杯=35L」ぎりぎり一杯の本体すりきり容量です。
「ロールトップ」は容量に含んでおらず、ロールトップは容量計算((H25cm×W17.5cm)×1/2×D26cm)して大体5Lくらいなので合計40L程度になります。ただロールトップに目いっぱい入れることは少ないので、ストレッチポケットやサイドポケットを使用して約40L~程度とお考えいただければ幸いです。推奨荷重は8-9kg程度。テストでは18kgまで行っておりますが縫製面で悲鳴を上げることがあるので推奨値以下での使用が適しております。
※本体は外形からの容積計算上はH58cm×W26cm×D22cm=33L程度 (シュラフを入れて縦置きにした時にボトム面積は計算しております。ただ精度の高い計測器がないのでボトム側の奥行き計測誤差が出ます。実際にはポリ袋に水を入れた容量程度=約35Lとお考えください。)
<動画イメージ>
2: ストレッチポケット
フロントポケットはchallenge sail-cloth社の強度の高いストレッチ撥水素材のポケットを採用しております。
※撥水加工されているUHMWPE / 6-6ナイロン / ライクラ混の特殊生地を採用。(構成している生地単価では最も高価)
ストレッチ感はやや少ないですがフィット感が高いのが特長です。
外から何が入っているか見えない仕様ですのでプライバシーに一役買っておりますが外から一目して何が入っているか確認しづらいでメリットもありますがストレッチポケットによってスマートに収納できつつも一般的なストレッチポケットよりも強度が高いポケットになります。※裁断するのが時間のかかる生地でその強靭さを物語っています。
3: ロールトップポケット
吹き流しには幅26cm程度、縦18cm程度の小型ポケットを完備。ちょっとしたものを取り出すときにザックを開けることなく収納可能。日常使いですと文庫本が複数冊入る容量。
吹き流しの位置にこのポケットを付けることによって屈んだり椅子高に座って物の出し入れをし易い高さなのでいつかこの高さにつけたいと思って実現したポケットです。
※ロールトップ内側
薄型のウインドジャケットやレインジャケットなども収納可能ですのでフロントストレッチポケットと分けて使うことで幅が広がります。
4: サイドポケット
サイドポケットはハードメッシュとボトムはコーデュラ高密度ナイロン420Dで構成しておりますのでハードに扱いやすい素材を選定しております。
※画像:ホワイト
ボトルが最大2本入る容量に設計しております。
このようにラフに2Lペットボトルも収納できます。
またトレッキングポールなども格納できます。外付けだとどうしてもデリケートなカーボンポールが心配な時がありますが、サイドポケットに収納しサイドテープで固定するのがおすすめです。
サイドポケットはバンジーコードを引っ張って調整可能です。
バンジーコードを使用しているので絞った状態で使用することでテンションが縁にかかりますのでご使用されるご本人様のご使用方法の使い易い方法でお使いください。
またポケットボトムにはハトメを配しており水抜きに一役買う仕様になっております。
6: ロールトップ
※画像:R-グリーン
デュアルアジャスターを搭載しているのでロールトップの形状が最低でも3パターンは可変可能です。
またザックサイドの真ん中のコンプレッションは、、、
以下のようにスライドパーツを左右に移動してしてテンションを調整できますのでロールトップまで中に詰め込んだ際のパッキングの調整に役立ちつつ、その時の気分でザックの形状を変えて行動することが可能です。
スライドパーツがあることでロールトップを下に引き付けて適切なパッキングしやすくなっております。スライダーパーツが一定位置にあると以下の様に、、、
このようにテープのねじれを分散できるので、このパーツをスライドさせることでその時々において負荷を軽減することができます。
7: アジャスターテープ
アジャスター部に使用しているテープは「薄口」の高密度タイプのナイロンテープを採用しておりクイックに調整可能です。
Wanderingは「ハイク」を主とした設計にしておりますので、2022:YM Back packに使用した厚みのあるテープではありません。
動画でよりイメージしやすいように説明しております。
8: 荷重分散型
設計上は肩甲骨中心で疲れた時用の「腰分散型設計」にしております。YM Back pack(2022モデル)はトレイルランザックのような肩甲骨中心に仕上げており設計理論は踏襲しております。
ですがWandering(40L)は容量が増えた分長時間の行動は肩甲骨だけだとどうしても負担が出てしまいます。ですのでそれを少しでも分散できるように今回ウエストベルトを標準搭載しております。

Mサイズは女性の日本の平均身長ぐらいまでをカバーしたモデル。
腰骨にベルトをフィットさせてからショルダーパッドを調整して
このようにフィット感があるサイズ感になります。170cmくらいまでの方が調整しやすいサイズになります。
Lサイズになると、、、

日本人男性の平均身長170-172cmぐらいの方が迷いどころでMもLも背負えるフィットになっております。
逆に170-172cmよりも大きい方で背面長におさまるぐらいの身長の方がLに適しているかと思います。
背面長は首の骨でっぱり部分から尾てい骨付近までの長さを計測して合うサイズを選定頂ければと思います。
9:ボトムコンプレッションコード
ボトムのコンプレッションコードの使い方は様々。このようにスリーピングマットを固定することも可能ですし3つ折りのトレッキングポールなども固定することが可能です。
10: ロードリフター
ロードリフターはYM Back packでは現状標準装備。


ロードリフターの位置はMサイズとLサイズとも同じなのですが「背面長」が異なる関係で引き付けると以下のように異なります。
Mサイズでパネル上部から背面長さ始点まで約10cm程度
Lサイズでパネル上部から背面長さ始点まで約5cm程度
※左Lサイズ / 右Mサイズ
パッキングや背負い方によってはMサイズの場合ロードリフターを手前に引くと後頭部付近にロールトップ付近の切り替え部が当たる可能性もあります。その場合にはショルダーパッドの調整で「腰荷重気味」にすることで調整が可能になります。ただ個々によって体格や首の長さ・頭の大きさが異なるので一概には言えない部分が御座いますのでその点ご容赦くださいませ。
11:デュアルアジャスターパーツ
サイドのアジャスターパーツの上下はデュアルになっているのでピッケルを固定したり左右それぞれ連結してフロントポケット部の前でコンプレッションすることが出来ますし、平たいもの=スノーシューなども固定することが可能です。
但し歯を谷側に装着しないと、、、
歯がポケットにかかってしまい移動中の振動などで穴が空いたり引き裂けたりする可能性もあります。
幸いこのポケット歯Ultra stretchと言われるだけあって雪山のハードなシーンでオーバーナイトで使われましたが、、、
この程度の損傷で済んでおります。
もしこの素材以外のストレッチポケットだとおそらく歯がポケットにあたり振動でどんどん引き裂けて行くのではと考えます。
ですのでスノーシューなど外付けする場合には歯を反対側=谷側にして装着することをお勧めします。
テスト生地はこちら→https://mountdoor.com/news/2023/01/03/3506/
非常に多彩な機能でより「登山向き」仕様なWandering。楽しみにお待ちください。